おはようございます。ひたちなか教会の小宮山です。
聖書には一言も「神」だとか神様をあらわす「主」という言葉が出てこない書物があります。それが、エステル記という書物です。エステルはこの書物の主人公の名前です。
エステルはユダヤという民族に属しています。しかしながら、彼女は時代の荒波にのまれ、ペルシャという国で暮らします。とても美しい女性だったようで、ペルシャの王様に気に入られ、エステルは王様の妃となるのです。エステルは宮廷で、王の妃として王様から厚い信頼を得るまでになりました。
ある日、エステルはユダヤ人が殺されるかもしれないとの噂を耳にします。ユダヤ人を面白く思っていない人物によってユダヤ人の全滅が検討されていました。その時にエステルは「自分が王様の妃となったのはもしかしたらこの時のためかもしれない」と思いました。自分が王様の妃となったのはただの偶然ではない。そこに、神様の御計画があり、もしかしたらこの時のために、自分は王の妃となったのかもしれない。エステルはそのように考え、ユダヤ人を救い出すことに全力を尽くします。結果として、ユダヤ人が殺されることはありませんでした。エステルが思った通りに、この時のために、エステルは王様の妃となったのです。
わたしたちの歩みには、必ず神様の導きがあります。その導きを知った時、全ての出来事に意味がある。無駄なことは何もない。それが、聖書のメッセージです。