いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。旧約聖書にエリヤという預言者が登場します。彼は神様のために働く人でした。ところが、イスラエルの誤りを正すという彼の役割は、途中で挫折したように見えました。
その後、命を狙われて逃げ出しましたエリヤを神様は励ましてくださいましたが、神様から「何をしているのか」と尋ねられました時に彼は「わたしは熱心に神様に仕えてきましたが、うまく行きませんでした。それどころか仲間は殺され、わたしも命を狙われています」と自分の置かれた状況を訴えました。すると激しい風が吹き、地震が起こり、やがて静まり返った後で、神様が静かにエリヤにもう一度、語りかけました。「エリヤよ、ここで何をしているのか」と。(列王記上19:9)そこでエリヤは再び、「自分は殺されそうです」と以前と同じ報告を繰り返しました。神様を前にしてもなお嘆くほど、彼はこの状況に絶望していたのでしょう。
このように全く否定的になってしまった人に対して、わたしたちはかける言葉を失ってしまいます。それが仕事上の関係であるのなら、その人は、挫折した人として組織の中で忘れられてしまうかもしれません。しかし、神様はエリヤに対して「行け」と新しい任務を与えられ、また「わたしはイスラエルに7千人を残す」(19:18)と言われました。孤独と失意の中にあったエリヤに全く新しい役割と希望をあたえて新たに生かしてくださる神様は、わたしたちにも同じように働きかけてくださいます。