いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。旧約聖書には様々な王や預言者が登場し、また王国もめまぐるしく変化します。
イスラエルの王国が二つに分裂してしまいました時代に、エリヤという預言者が登場します。ちなみにこの場合の預言者とは、神様の言葉を預かった人、神様から役割を与えられた人のことです。彼は、聖書の神様から離れて異教の預言者たちを招き入れた王家に対して、その誤りを正すという役割を帯びていました。そして勇敢に活動したにもかかわらず、かえって王女の怒りを買い、殺すと脅されて逃げ出します。そして疲れ果てて木の下で横になっておりましたときに、神様の使いが食べ物と水を差しだすという不思議なことがあり、「食べろ」という言葉通りに食事をします。
そのようなことがもう一度繰り返されましたときにエリヤにこのような言葉が与えられます。「起きて食べよ、この旅は長く、あなたには耐えがたいからだ」。(列王記上19:7)神様はご自身の命令に従って歩むものは、けっして困難な目に遭わないとは言われませんでした。そうではなく、むしろ「この旅は耐え難いものだ」といわれました。
わたしたちは日ごろ、あまり考えないようにしていますが、人生はそもそも簡単なものではないのかもしれません。時に耐えがたく感じられることがあります。神様はそのことを知っていてくださいます。そして、必要な手を差し伸べてくださいます。起きて食べよ、耐え難い旅路のためにと。