いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
今週は聖書の出エジプト記を中心に、神様とその民との関わりについて考えています。
神様はご自身の民に対して、その悲しみの叫び声に耳を傾け、苦しみをしっかりと知ってくださり、また、親鳥が雛鳥を見守り、時に翼の陰に隠して守り通すように、民を守ってくださる方であることが聖書には示されております。ところで、なぜそのようにして神様はご自身の民に愛情を注がれるのでしょうか。あるいはどのような基準で神様は愛情を注ぐ民を選ばれるのでしょうか。
聖書にはイスラエルの選びにつきまして、驚くべきことが書かれております。「主が心引かれてあなたたちを選ばれたのは、あなたたちが他のどの民よりも数が多かったからではない。あなたたちは他のどの民よりも貧弱であった」。(申命記7:7)神様の選びの基準は、イスラエルの人たちの立派さでも強さでもありませんでした。
ところで宮澤賢治の童話「どんぐりとヤマネコ」には「いちばんばかで、めちゃくちゃで、まるでなっていないようなのが、いちばんえらい」という言葉がありました。もちろん、これも言葉通りにとる必要はないでしょう。けれども、神様はわたしたちが考えるような仕方とは別の仕方で、御自身からわたしたちに手を差し伸べ、そして「わたしは主、あなたの神」(出エジプト記20:2)とご自分のほうから人との関係を作ってくださる方です。