いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
イエス・キリストがおっしゃった有名な言葉にこんな言葉があります
「命のことで何を食べようか、体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切だ」(ルカ12:22-23)
これだけを聞くと、いったい何をおっしゃりたいのか、誤解してしまうかもしれません。命や体を大切に、くれぐれも本末転倒しないようにということでしょうか。確かに健康に気をつかうあまり、「健康のためなら死んでもかまわない」などという冗談があります。食べ物ことばかり気にして、肝心の命そのものの大切さを忘れたのでは本末転倒です。
しかし、人は命を大切に思うからこそ、生活が立ち行かなくなることを恐れたり悩んだりするものです。着るもの、食べるもの、住むところが確保されれば、とりあえずは安心と思うのが人間です。しかし、そこに安心を求める人間に、イエス・キリストは足りないものをお示しになっているのです。
それは、命を与え、支えてくださる慈しみ深い神の存在です。人がどんなに有り余るほどの食料を手にしたとしても、この神を知らなければ、心に安らぎを得ることができないからです。
今日の言葉…「今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことである。」ルカによる福音書12章28節