いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。
詩編43編3節からです。
「あなたの光とまことを遣わしてください。
彼らはわたしを導き
聖なる山、あなたのいますところに
わたしを伴ってくれるでしょう。」
詩人は「あなたの光とまことを遣わしてください」と祈っていますが、神の「光とまこと」とは何でしょうか。人間は理性によって文明を築き、理性によって危機や破滅から逃れてきました。理性は人間の光と言えましょう。
しかし人間は、理性の光に照らされているだけでよいわけではありません。人間理性を尽くしても、だれも自分の魂の飢え渇きを癒し切れません。だれも心にある罪を自分の理性によって完全に取り除くことはできないのです。
この詩人はそのような自分を正直に認め、罪を取り除いて魂に真実の癒しをもたらしてくれる光を神に願い求めています。そして、神のまことをも心から祈り求めています。神のまこととは、そのようなわたしたちの願いを聞き上げて救ってくださる神の誠実な愛のことです。
人間の理性も知性も努力もすばらしい光です。しかし、それだけでは光の中を歩んで行くことはできません。人間には神の光とまことが必要です。そのことに気づき、神の光とまことに導かれていくとき、わたしたちは人間らしくまた自分らしく輝くことができるのです。