今年のキーワードは「ONE」。5月は薔薇の美しく咲きそろうシーズン。各地の「バラ園」なども賑わっているのでしょうね。以前、友人の婚約式に出席した時のこと、教会の庭に咲きそろうバラでジュースを作ってくださり乾杯。お祝いの席に相応しい美しい色でしたね。でも大震災から1年余り「あのころは放射能なんて何も心配しなかった…」と思います。地球全体の汚染もこんなに酷くなかったと思うと、私たち人間がどんなに罪深い愚かな存在かと思わされてしまいます。そうそう以前、知人のKさんがお庭に咲く薔薇をお風呂に浮かべて香りを楽しみながら一日の疲れを癒したと…。今はとても出来ないでしょうね。
さて、5月と赤いバラは私にとって深く繋がってしまっているので今までも番組でよくお話してきました。小さな教会堂に「赤いバラ」が飾られていた5月に洗礼を受けて神様の子供となりました。SNSぱじゃぱじゃnami日記のマークも赤いバラ(SNSも今月ちょうど5周年、仲間の一人ひとりの恵みの足跡が記されてきました)。「♪赤いバラをあなたにあげよう♪」という歌も以前リクエストいただきましたが、これはイエスさまの十字架の赤い血潮を思って作られた歌でしたから洗礼を受けた5月の思い出の歌にもなりました。
私は子供たちの会でお話を読みますが、ジュニア達には「星の王子さま」も読んだことがあります。ここにも「一輪のバラ」が登場。わがままで王子さまを困らせます。ところが王子さまが自分の星を離れて、地球できつねと出会って話しているうちに、このわがままで自分を困らせたバラを思い出すのです。このところが私は読んでいて本当に人間の心をよく描いてくれていると思わされます。自分と他者との関係性がどうあるか…ここでお互いの在り方が決まっていく不思議、出会いの不思議です。まだ読んでいない方もあるかもしれませんのでちょっと王子さまの言葉を紹介しましょう。「星の王子さま」(岩波書店・内藤濯訳)98ページ。「あんたたちは美しいけれど、ただ咲いているだけなんだね。あんたたちのためには、死ぬ気になんかなれないよ。そりゃ、ぼくのバラも、なんでもなく、そばを通っていく人が見たら、あんたたちとおんなじ花だと思うかもしれない。だけど、あの一輪の花が、ぼくには、あんたたちみんなよりも、たいせつなんだ。だって、ぼくが水をかけた花なんだからね。覆いガラスもかけてやったんだからね。ついたてで、風にあたらないようにしてやったんだからね。ケムシを(二つ、三つはチョウになるように殺さずにおいたけど)殺してやった花なんだからね。不平もきいてやったし、じまん話もきいてやったし、だまっているならいるで、時には、どうしたのだろうと、きき耳をたててやった花なんだからね。ぼくのものになった花なんだからね」「ボクのものになった一輪のバラ」…。
あなたも私もこの世界に誕生したたった一つのいのち。5月に洗礼を受けた私は「神様のもの」となりました。その神様は「天地の造り主、全能の父なる神様、罪からの救い主をくださった神様」です。今日もあなたを、そして私を、愛してお守りくださるのです。 くまだなみこ