お早うございます。花小金井教会の川瀬です。
「喜ぶ者と共に喜び、悲しむ者と共に悲しみなさい」(ローマ12:15参照)と聖書に記されています。では、喜ぶ者と共に喜ぶのと、悲しむ者と共に悲しむのは、どちらが難しいのでしょうか。喜ぶ者と共に喜ぶことがはるかに難しいのです。悲しんでいる人は自分より不幸で自分より下の状態です。でも、喜んでいる人は自分より幸福で自分より上です。
そこで自然の心は、幸福な人を責めて自分のところまで引きずり下ろしてやりたいと思います。バルセロナオリンピックの200メートル平泳ぎで金メダルを取った岩崎恭子さんは、金メダルをもらったときは実はまったく嬉しくなかった、と毎日新聞のコラムに書いていました。岩崎さんはわたしの長男と同じ中学の同じ学年でしたので関心をもって読みました。それから水泳仲間からの嫌がらせが始まったというのです。出世した仲間、金持ちと結婚した同級生、美人と結婚した友人。クラス会では、顔で笑って心はねたみでいっぱいであるかも知れません。
ねたみには二種類あります。他の人が持っている物をねたむこと、そして、他の人が自分の持っていない物を持っていること、それ自体をねたむことです。さらにその裏返しもあり、複雑で巧妙です。子供が算数で100点を取ってきました。でもお母さんはまだ満足ではありません。そして子供に聞きました。「100点の子、何人いたの?」そのようなさまざまなねたみの心の流れに逆らって泳ぐ力が愛です。