川杉安美（綱島教会牧師）

メッセージ： 信じるということ

　ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。
　ある裕福な夫婦の話です。その夫婦は、年の差がずいぶんあったのですが、とても仲のよい夫婦でした。ところがあるとき年上の夫が、ふっと疑いを持ってしまいました。自分はこんな年上なのに、妻は愛してくれている。もしかしたら財産目当てなのではないかと。そう疑い始めてしまうと、段々とその心配が大きくなっていきます。

　それで、その人は友人にどうしたものかと相談しました。すると、友人はそんなに心配なら確かめてみたらいい、とアドヴァイスしました。自ら危険な状況に身をおいて、妻がどういう反応をするか見てみたらいいというのです。それで、その夫は実際に自らを危険な状況において試してみたのです。妻の反応を見ると、もちろん妻は必死で夫を助けようとします。それで、妻の愛の真実さが証明されたのでした。ところが、後でそのことが妻に分ってしまい、今度は妻の方が夫への信頼を失ってしまいます。自分の愛が信用されていない、夫は自分の愛を疑った、そのことで深く傷ついてしまったのです。妻は真実の愛をもっていただけに、余計に深く傷ついてしまいました。

　世の中には、確かめてはいけないことがある、信頼する、信じる、そのことが大事だということがあります。疑ってしまったために、与えられていた恵みをかえって失うことがある、ということです。イエス様は教えられました。
「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。」（ヨハネによる福音書14:1）

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