山下正雄（ラジオ牧師）

メッセージ： 神は愛

　いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
　聖書の言葉に「愛は神から出るもの」とあります。同じ聖書の言葉に「神は愛である」ともあります。神が愛であるからこそ、愛は神から出るものであるというのは道理です。

　ところで、日本の諺には「触らぬ神に祟りなし」という言葉があります。ここに現れた「神」という存在は、人間にとっては祟りをもたらすような恐ろしい存在です。近づきたくなるような存在と言うよりは、むしろ、下手にかかわりを持たないほうがよい存在です。先ほどの聖書の言葉に出てきたような、「神は愛である」というのとはまったく対照的なイメージです。

　もちろん、このことを言うのは、日本的な神概念を批判するためではありません。そうではなく、神を理不尽に恐ろしいだけの存在と捉える考えからすれば、キリスト教の神を想像することも難しいだろうということです。なるほど、聖書の中には愛の神とともに、怒る神の姿も出てくることは事実です。「触らぬ神に祟りなし」という思いをもって聖書を読んでしまうと、怒る神の姿にだけ目が留まってしまうのではないかと心配します。

　祟りを恐れる生き方からは何も良いものは出てきません。神の愛を信じ、神の愛のうちに生きるときにこそ、神を深く知ることができるのです。

　今日の言葉…「愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。」ヨハネの手紙一　4章7節

コントローラ