いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
聖書の中に「だから、わたしたちも兄弟のために命を捨てるべきです」という言葉があります。「だから」という言葉はその直前に記されている「イエスは、わたしたちのために、命を捨ててくださいました」という言葉を受けてのことです。確かにこのイエス・キリストの死によって、神がどれほどわたしたちを愛してくださっているのかを知りました。
けれども、「だから、わたしたちも兄弟のために命を捨てるべきです」という言葉には文字通りついていけないのも事実です。わたしたちは、そう何度も何度も命を捨てることができるわけではありません。人生のここぞという時に命を捨てようと機会をうかがいながら、あっというまに年をとってしまうのが現実だと思います。
しかし、聖書がここで求めていることは、そんなに大それたことではありません。この言葉の直後に書かれていることはもっと簡単なことです。「世の富を持ちながら、兄弟が必要な物に事欠くのを見て同情しない者があれば、どうして神の愛がそのような者の内にとどまるでしょう。」
一度だけ大きなことをしようとするのではなく、どんな小さなことにも愛をもって向かおうとする積み重ねこそ大切なのだと教えられます。
今日の言葉…「イエスは、わたしたちのために、命を捨ててくださいました。そのことによって、わたしたちは愛を知りました。だから、わたしたちも兄弟のために命を捨てるべきです。」ヨハネの手紙一 3章16節