いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
きょう10月17日は「貧困撲滅のための国際デー」です。世の中に貧困がある限り、人権は尊重されることができない、という認識から生まれた日です。もともと1987年にフランスで始まったこの運動は、やがて世界の国々に広がり、1992年、国連総会は10月17日を「貧困撲滅のための国際デー」と定めました。
貧困が生まれる原因は複雑で、単に経済政策だけの問題ではありません。教育や社会環境の問題も大きくからんでいます。そして何よりも大切なことは、人が人として尊重されるのは当然のことである、という認識です。この意識が薄いところでは、貧しい人々は顧みられることがありません。
貧困の問題は聖書の中にも出てきます。特に自分の幸せしか関心がない指導者たちを、聖書の神は厳しく非難しています。
「お前たちの咎がどれほど多いか その罪がどれほど重いか、わたしは知っている。 お前たちは正しい者に敵対し、賄賂を取り 町の門で貧しい者の訴えを退けている」。
貧困の撲滅、それは神によって造られた一人一人が、尊厳ある者として大切に扱われるときにはじめて実現するものです。そして、それは、他ならない人間一人一人の務めなのです。
今朝の言葉…「貧しい人を嘲る者は造り主をみくびる者」旧約聖書箴言17章5節