いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。
今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。詩編31編8節からです。
慈しみをいただいて、わたしは喜び躍ります。
あなたはわたしの苦しみを御覧になり
わたしの魂の悩みを知ってくださいました。
わたしを敵の手に渡すことなく
わたしの足を
広い所に立たせてくださいました。
「苦しい時の神頼み」という日本のことわざがあります。あまり良い意味では用いられませんし、確かに、神を信じていないのに苦しい時だけ祈るのはいただけません。しかし、苦しみを解決してくれない神であるなら、信じるに値しません。
クリスチャンも苦しい時、神に祈ります。そして、自分を苦しめているものを取り去ってくださいとも祈ります。しかしそれ以上に、この詩人のように、「わたしの苦しみをご覧ください。わたしの魂の悩みを知ってください。わたしがくじけて負けないよう守ってください」と祈ります。
よく、子どもが苦しんでいるとすぐに助ける親がいますが、苦しみは必ずしも無くなればいいというわけではありません。苦しみを乗り越えなければならない時もあります。そして祈りは、苦しみを取り去るための呪文などではなく、主なる神に信頼し、「だからどんなことがあってももう大丈夫」と、すべてを委ねる心からの決心です。ですから主なる神に祈るなら、しばらく苦しみの中にあったとしても、必ず乗り越えることができ、必ず主の慈しみに喜び躍る時が来るのです。