いかがお過ごしですか。三川栄二です。
もうずいぶん前になりますが、インドネシアで暴動が起り、中国人の方々が被害を受けた出来事がありました。知り合いの方で、ちょうどその暴動にいわせた方がいて、その時の様子を伺いました。その方のご主人は現地の方で、日本のテレビ局のスタッフとして外に出たまま消息が不明となっていました。見つかれば殺されるかもしれない命の危険の中で、二人の娘さんと家の中に隠れたそうです。家の周りを人々が巡っている様子が分かり、中にいることが分からないようにじっと息を潜ませたまま、三日間真っ暗闇の押入れの中で、飲まず食わずで、ひたすらご主人の帰りを待ち続けたそうです。
そこでおびえる子供たちを励ますために、暗誦聖句大会をしたのですが、そのとき、まだ三歳ほどだった下のお嬢さんが覚えたばかりの聖書の言葉を言いました。それは「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい」(1テサロニケ5:16-18)という言葉でした。このような状況の中でどうして喜ぶことができるでしょうか。何を感謝できるというのでしょうか。しかし、命の危険にさらされたこのとき、まさにその言葉が心の大きな支えになったと聞きました。
わたしたちも様々な困難に直面し、苦しい思いをすることもありますが、たとえどんなに苦しくつらい状況におかれたとしても、そこで主を見上げて「いつも喜び、絶えず祈り、どんなことにも感謝する」者でありたいと思います。