いかがお過ごしでしょうか、国立聖書教会の野島邦夫です。
今週のテーマは、「キリスト教って何だろう?」です。今日は「旧約聖書」について考えます。
旧約聖書は分かりにくいと言われる方は多いようです。何故でしょうか?その理由は、細かな規則が続いていて退屈だ、残酷な場面がある、男尊女卑だ、大昔の話で実感がわかない、単純に、長すぎて根気が続かない、などなど。それには同感します。けれども、それだからこそ、旧約聖書を知りたい方はそれを貫く中心線を見逃さないことが大切です。そして旧約聖書はそんな努力に値する本です。
旧約聖書の最初は、この世界と人間の創造、つまり歴史の始まりを記します。けれども大部分は、アブラハムを先祖とするユダヤ民族の、キリストの時代の少し前までの歴史です。その中心線は、神様が罪深くなった人間を救う約束をされたこと、そのため救い主を送る約束をされたこと、そしてその約束をユダヤ民族に託されて、少しずつ明らかにされて行ったことです。
ですから旧約聖書の「主人公」は、読んですぐお分かりのように、神様とユダヤ民族です。
今日は一つ宿題を出しましょう。
旧約聖書の主人公は、神様、ユダヤ民族以外に、実はもう一人います。それは誰でしょうか?