お元気ですか。横浜中央教会の立石です。
今週は聖書にあります、皆様が良く知っておられます十戒、10の戒めのお話を、1週間連続でお話ししています。十戒にあります「殺すな」、「盗むな」などという戒めは、現在では当たり前の法律ですが今から3000年以上前に、この戒めが与えられた古代オリエントの世界では当たり前ではない、むしろ愚かに聞こえたものの方が多かったのです。
今日はその第7番目の戒め「姦淫してはならない」です。
この戒めほど、人類の中で軽視された戒めはないでしょう。いつの時代でも夫婦は浮気の問題で離婚をくりかえしてきました。また男女が同じ権利を持つようになったのは、どこの国でもつい最近のことです。いや女性の権利が虐げられている世界がまだたくさんあります。古代世界では奥さんをたくさん持っている者が偉いと決まっていました。しかし、聖書はそのような古代の王様たちの考え方に真っ向から反対して、結婚した夫婦が他の男女と関係する行為「姦淫」を禁じました。特に旧約聖書の最後のマラキ書では、神様は「私は離婚を憎む」と、強い口調で教えておられます。
第8の戒め「盗んではならない」はどうでしょうか。これも古代世界の常識に反する教えでした。古代オリエントでも、アラビアのベドウィンでも、盗むことはその民族の生業でした。古代の遊牧民族は弱い相手と出くわしたら略奪し、強い相手の場合は商売をするのです。そういえば、ついこの間までスペインは南米を略奪し、ヨーロッパはアジアを略奪しつくしたんですね。イギリスの国立博物館、大英博物館には、エジプトや第三世界から略奪してきました、たくさんの古代遺跡や宝物が展示されています。人間は理屈を言います。しかし聖書はただ一言「盗んではならない」と教えています。