熊田なみ子のほほえみトーク 2010年6月1日(火)放送

熊田 なみ子(スタッフ)

熊田 なみ子(スタッフ)

ひらめきの力−感性のストレッチ−

 「感性のストレッチ」が必要だから、一年に1回、一ヶ月の休暇をとるという社長さんのお話をネットで読みました。なんと優雅な…と思ってしまいますが。かえって新たなアイデアがひらめきお仕事にプラスなのだそうです。私たち、ちょっとした気分転換で、思っても見なかった新たなチャレンジに向かったりもしますからね。あなたもそんなことがあるのでは?

 何年か前、全国学生会修養会で「愛の感受性」というタイトルでお話しました。「感性のストレッチ」は人間として生かされるあらゆる場所で必要であるような気がしています。
 神様の創造された宇宙や地球の神秘を感じ、森や海辺に身を置くことで心の疲れが癒される時もあります。「センス オブ ワンダー」(レイチェル・カーソン著)の世界です。人間にはこの神様の創造された素晴らしい世界の中でひらめく力が与えられて様々な領域で驚くことが起こりますね。思いがけない発見なども失敗の中から生まれたり、もしかしたら…とひらめいて実験したら成功したり。
 また、身近なところでは、絵画や音楽、装丁の美しい作家の本やその中に書かれた美しい日本語、長い時代をかけて繋がり、残り続ける身の回りの品、家具であったり、織物であったり、野菜や食べ物であったり、どれにも感動する心が私たちには与えられています。そして、そこから自分の中に与えられた感性が磨かれてオリジナリティ溢れるものが誕生するのですね。

 自分に語りかけてくれる力ある言葉、勇気ある行動にも私たちを動かす力を感じます。「アイデアのレッスン」(外山滋比古著)という小さな本に出会ってなんと人間は面白いのかと思ってしまいました。井上ひさしさんが召されました。私も原爆の悲惨さを嘆き訴える作品の舞台を見ました。こんな言葉を残してくださっています。「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを愉快に愉快なことをまじめに」この言葉を座右の銘にされていたとのこと。心動かされる言葉ですね。私も微笑み番組メモに思わず書きとめてしまいました。また、イギリスの陶器の会社に伝わる「一流とは」という言葉を随分前ですが読んだことがあります。「情熱・創造性・革新・常にモダン・職人芸・洗練された実用品・愛と感謝」と書かれていました。なるほど、と思いますね。良き物は長く親しまれて時代が変わってもなくならずにその価値が認められ続けています。きっといつの時代も「感性のストレッチ」をしながら進んでいるからなのですね。

 さて、ひらめく力ももって生きる姿に誰もが憧れますがなかなか現実は難しい。私たちの歩みはそんなに自分の思い通りになりませんから。でもイエスさまが私たちを救ってくださったこの恵みをいただくとどうでしょう?私は随分楽天家になりました。天国を楽しむ人生です。

 一見辛く思える病の中でも、人生の試練の中でも恵みがあることを知りますね。病気になったり、試練が来たり、悩むことによって感性が磨かれます。現実は辛いけれどそこにも主にあって確かな意味があることを知ります。この番組作りもいつもひらめく力を求めています。リスナーのお便りやメールで思いがけない番組が展開します。今年もいよいよ後半戦。あなたの「ひらめき」も是非教えてくださいね。  くまだなみこ

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