いかがお過ごしでしょうか。江古田教会の風間義信です。
今年もクリスマス・イヴを迎えることとなりました。そのクリスマスの出来事が起こった今から約2000年前、イエス・キリストが生まれられた時は、絶大な力を持ったローマ帝国が地中海世界を支配していました。
そしてそのローマ皇帝によって、人々は一見、平和を過ごしていました。ですから、そのような平和を与えてくれたローマの皇帝は、人々から見れば「救い主」と言っても良い存在でした。でも、その平和は本物だったのでしょうか。権力に押さえつけられ、恐怖におびえ、そこにはとても喜びなどありませんでした。
そのような中に、イエス・キリストは誕生しました。それは町の片隅でひっそりと起こったことでしたし、人々から恐れられる力も感じられません。全く無力であるかのような幼子の姿しかありませんでした。
けれども、この方こそ私たちを罪から救ってくださる救い主です。その救いは武力や政治的な力によってもたらされるものではありません。それは御自分の命をささげるという十字架によって実現させたものです。これによってのみ、私たちが罪から救われ、そこから解放された喜びへと招いてくださいます。
今年のクリスマス、この十字架を思いつつ過ごしてみませんか。そこにはきらびやかな飾りの中では見えてこない、クリスマスの深い輝きがあるのです。