いかがお過ごしですか?上福岡教会の鈴木美代です。今日は、韓国で出会った女性のお話です。
この旅で、私たちは<元従軍慰安婦>の方にお会いすることができました。名前はムン・ピルキさん。勉強が大好きだった彼女は、16歳の時に、日本兵に「工場で働かないか。お金ももらえるし、勉強も出来るぞ」と騙されて、トラックに乗せられてプサンへ、そして列車でソウルから、国境を越えて中国の奉天へと連行されたのでした。
軍隊の脇のバラックで炊事、洗濯、掃除をさせられ、やがて土曜、日曜には、夜明けから夜遅くまで大勢の兵隊の相手をさせられたのでした。それを拒むと、日本兵から、殴る、蹴る、火傷をさせるなどの暴行を受けました。
彼女は、細い肩に残った火傷の跡を、私たちに見せてくれました。そして声を震わせて、「何度も同じ証言をするけれど、その晩は辛くていつも眠れない」と言われました。
青春時代も、愛する家族も、人間としての尊厳も、すべてを踏みにじられたムンさんでしたが、「私たちに残酷なことをした日本の軍隊は憎い。でも決してあなた方には罪はありません。」と言われました。その言葉を聞いて、私は胸がつまりました。
戦争の持つ人間の「罪の深さについて」「謝罪することについて」「赦すことについて」、神様から深く学ばされた旅でした。