あさのことば 2010年7月23日(金)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

櫻井良一(東川口教会牧師)

櫻井良一(東川口教会牧師)

メッセージ: 知らないことを知っている

 ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井です。
 ギリシアの哲学者ソクラテスは、当時、最も優れた知恵を持った者として有名でした。ところが彼の持っていた知恵とは「自分は何も知らないことを知っている」と言うことであったと言うのです。そのためソクラテスは自分の知っている貧しい知識で満足しきって、それ以上何も知ろうとしない人たちとは違い、真理を追い求めることが出来たのです。このように自分が知らないということを知っていることは大切です。

 イエス・キリストが神様の教えを語ったとき、当時、聖書を熱心に勉強し人々にも教えていた宗教家たちが、イエスの教えに耳を傾けず、イエスを拒否してしまったのです。なぜなら、彼らは自分の知識が完璧で、もはや誰の助けも必要ないと思い込んでいたからです。むしろイエスの教えに熱心に耳を傾けたのは、自分の知識の不完全さを知り、自分の弱さを知る人たちだったというのです。
 多くの人は、聖書やキリスト教の教えは完璧な人間を作るためのものだと勘違いしているところがあります。しかし、聖書はそんなことを私たちに教えているのではありません。聖書は、私たち人間が神様無しには希望が無い存在であること、そして神様は私たちを助けるためにイエス・キリストを遣わしてくださったことを教えているのです。

聖書の言葉
「医者を必要とするのは、健康な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるためである。」ルカによる福音書5章31節、32節です。

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