あさのことば 2010年7月20日(火)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

櫻井良一(東川口教会牧師)

櫻井良一(東川口教会牧師)

メッセージ: なぜ自分の力を使わないのか

 ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井です。
 イエス・キリストは目の見えない人の目を癒し、死んでいた少女を生き返らせ、嵐に「静まれ」と命じるとその嵐を静めることができる力を持ったお方でした。そして、その力はイエスが神の子であることを証明しているのです。ところが不思議なことに、イエスはそのすばらしい力を自分のためにはほとんど使われることがありませんでした。むしろ、イエスは私たちのような無力な人間と同じ姿でその生涯を歩まれたのです。

 イエスが十字架にかけられた時、人々は「おまえが救い主なら、自分の力を使って自分を救い出してみろ」と彼を罵りました。しかし、イエスはこのときも最後まで神の子としてその力を使うことなく、十字架で死を遂げられたのです。
 イエスは神の子として十分な力を持っておられるのに、どうしてその力を使わなかったのか。それはイエスの生涯における最大の謎とも思えます。しかし、聖書はその答えを私たちにはっきりと教えています。それは、イエスが私たち無力な人間と同じ姿になり、私たちが受けるべき罪と死の呪いを代わって受けてくださるためであったからです。だから彼は神の子としての力を使わなかったのです。そして、私たちはこのイエスによって罪と死の呪いから解放されることが出来たのです。

聖書の言葉
「キリストは、神の身分でありながら、神と等しいものであることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられました。」フィリピの信徒への手紙2章6節、7節です。

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