いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。
今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。
詩編5編2節からです。
「主よ、わたしの言葉に耳を傾け
つぶやきを聞き分けてください。
わたしの王、わたしの神よ
助けを求めて叫ぶ声を聞いてください。
あなたに向かって祈ります。」
祈りとは、どういうものでしょうか。この詩人は大きな苦難の中にあって、主なる神に呼びかけ、くりかえし祈っています。本当に苦しいのだと思います。そのような時、私たちは、とにかく願いを聞いてほしくて、ただ「わたしの言葉に耳を傾け」てくださいとだけ訴えがちです。
しかし、この詩人は同時にわたしの「つぶやきを聞き分けてください」とも祈っています。つまり、「主なる神様、わたしの思いを分ってください、わたしの心を見極めてください、わたしという人間を受け入れてください」と、何の隠し立てもせずに自分を明け透けにしています。そのようなことをしたなら、自分に悪い点があることもずるい思いがあることもすべて分ってしまいます。
しかし、自分のすべてをさらけ出して分っていただいた上で、主なる神に信頼し、すべてをお委ねする。これが本当の祈りなのです。このように真実に祈ることができるのは、主なる神が真実で憐れみ深いお方であられるからに他なりません。そしてこの主なる神は、私たちの真実の祈りを必ず受け止めてくださるのです。