いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
常々思うことに、日本人の占い好きということがあります。朝のテレビでもラジオでも必ずと言っていいほど、まるで天気予報のように「今日の運勢」を教えてくれます。
どうしてこんなにも占いが流行るのか、その理由は一つではないように思います。
まず人生というものは人間の努力だけではどうにもならないことがあるからです。その場合、「人事を尽くして天命を待つ」という諺もあるのですが、先に天命を聞けるものなら、努力も少しで報われると考えるのが人間です。
占いが流行る背景には、人生に対する不安な思いもあります。だれしも自分がこの先どうなるのか分からないものです。だから、不安も大きいのです。この先どんなことが起ころうとも、今を平安な気持ちで過ごすことが出来るなら、そもそも占いに頼る必要などないはずです。
占いが流行る理由は他にもあるかも知れませんが、結局のところ、それが物語っていることは、人生とは人間の力で思い通りにはならないために、不安な要素で満ちあふれているということです。
わたしたちはこの事実から目をそらせてはいけないように思うのです。人生の不可解さから目をそらすのではなく、それにとことん向き合うときにこそ、自分の生き方についてより深く考えることがきるのではないでしょうか。
今日の言葉…「生涯の日を正しく数えるように教えてください。 知恵ある心を得ることができますように。」詩編90編12節