いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。
今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。マタイによる福音書26章31節です。
そのとき、イエスは弟子たちに言われた。「今夜、あなたがたは皆わたしにつまずく。『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散ってしまう』と書いてあるからだ。」
これは、イエス・キリストが、十字架の死の前夜に語られた言葉です。これを聞いた弟子たちは、「死んでもついてまいります」と勇ましく答えました。しかしキリストは、「十字架の道は私にしか向うことができない。だれもついて来ることはできない」とおっしゃりたかったのです。
キリストの十字架とは、私たちの罪を背負いその罰を償うための身代わりの死です。ですから、もし私たちが自分で罪を償うことができるならば、キリストの十字架など必要ありませんでした。しかし私たちは、本当に自分のすべての罪を心から悔い改め、自分の犯した罪をすべて完全に償い、今後決して罪を犯さない、ということができるでしょうか。いざとなると、自分の罪をあやふやにして逃げてしまうのではないでしょうか。真面目に償おうとしても償い切れず、かえって罪に罪を重ねてしまいます。
キリストは弟子たちに、「死んでもついてまいります」などと言っているのではなく、自分の罪をさえ償えない罪深さを受け止めてほしかったのです。そして私たちにも、自分の罪を真剣に考え、キリストの十字架を信じて、罪赦されてほしいのです。