川杉安美（綱島教会牧師）

メッセージ： 人知を超える神の平和

　ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。
　新約聖書フィリピの信徒への手紙4章6節、7節に次のような言葉があります。

　「どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、あなたがたの心と考えとをキリスト・イエスによって守るでしょう」。

　思い煩うというのは、自分の頭の中で、ああでもないこうでもないとか、悪い方に行ったらどうしようとか、いろいろと思い悩んでしまう、ということです。自分の理性の中で、考え苦しむ状態です。
　それに対して、神様から与えられる心の平和は、人知を超えている、つまり人間の理性を超えている、というのです。先ほどの聖書の言葉は、「求めているものを神に打ち明けなさい。」と言っていますが、そうすれば求めているものが与えられるとは言っていません。そう言わずに、「人知を超える神の平和」が与えられると言っているんです。神様を信じる、神様とお付き合いをさせていただく、というのは、そのように人間の理性を超える恵み、人間の頭では考えつかないような不思議な平安、そういうものを体験せていただく、ということになるのです。そういう奇跡を味わうということなのです。

　奇跡というのは、何か自然界に不思議なことが起こるとか、病気が不思議に治るとか、そういうことだけではありません。あなたの心の中に起こることなのです。思い煩うような状況の中で、人間の理性を超えてしまう不思議な平安が与えられる、そういう奇跡があなたの心にも起こるのです。あなたの心が奇跡の舞台になるのです。

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