おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
イエス・キリストはこんなことをおっしゃいました。
「あなたがたの父は、願う前から、あなたがたに必要なものをご存じなのだ」(マタイ6:8)
イエス・キリストは祈りについて弟子たちにお話になったとき、異邦人のようにくどくどと祈ってはならないと弟子たちに教えました。なぜなら、祈りを聞き挙げてくださる天の父なる神は、祈る前からわたしたちの必要をご存じだからだ、とおっしゃるのです。
では、何のために祈るのか、と素朴な疑問が湧いてきます。実はそれこそが、イエスが弟子たちに問い掛けていらっしゃることなのです。
もし、祈りがそれぞれの人間の願望や欲望だとすれば、その勝手気ままな願い事がすべて聞き挙げられたなら、世の中は一体どんなことになるでしょうか。今以上に混乱した世の中になることは簡単に想像がつきます。
イエス・キリストは「天の父なる神は祈る前からわたしたちの願いをご存じである」とはおっしゃっていません。そうではなく、天の神はわたしたちのほんとうの必要をご存じなのです。わたしたちの勝手気ままな願望ではなく、わたしたちの本当の必要にわたしたち自身が気がつくように祈ることが大切なのです。言い換えるなら、わたしたちに対する神のみこころがどこにあるのか、それを求めるためにこそ祈ることが勧められているのです。
それではきょうもあなたの上に主イエス・キリストの恵みが豊かにありますように。