お元気ですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
今週は聖書の中に出てくる鳥にまつわるお話をしたいと思います。わたしたちの生活に身近な鳥といえば、雀や鳩や烏がすぐ頭に思い浮かびます。
さて、鳩と言えば平和のシンボルとも言われています。くちばしにオリーブの葉をくわえた鳩の図柄はタバコのピースの図案として日本人には馴染み深いものです。このオリーブの葉をくわえた鳩のエピソードが実は聖書の話に由来していることを知っている人は案外少ないかもしれません。ノアの箱舟で有名なノアは、洪水が引いていく様子を確かめるために鳩を空に放ちます。その鳩がオリーブの葉っぱをくわえて戻ってきたのです。
ところで、聖書にはその鳩にまつわる言葉で、「エフライムは鳩のようだ。愚かで、悟りがない」(ホセア7:11)という言葉があります。「鳩のようだ」とは愚かで悟りのないことのたとえなのです。そんな風に人間から見られる鳩もいい迷惑かもしれません。
イエス・キリストは「だから、蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい」(マタイ10:16)と弟子たちにおっしゃいます。この場合の素直さとは蛇のようなずる賢さに対して、愚かなほど何も考えない素直さです。愚かなほどの素直さも大切なのです。
今日のみ言葉…「わたしはあなたがたを遣わす。それは、狼の群れに羊を送り込むようなものだ。だから、蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい。」マタイによる福音書10章16節