いかがお過ごしでしょうか。川越教会の木村香です。
わたしのこと、しかも古い話で恐縮です。40年近くも前のことですがわたしは大阪で会社勤めをしておりました。当時は電子計算機、電算機などといっておりましたコンピュータを使っての仕事です。わたしは、時代の最先端を行っているようで自慢でありました。
クリスチャンになって間もない時でしたが、イエス様は神様だけれど、もしここにいらしたら、コンピュータのことがお分かりになるだろうか、などと考えることさえありました。
さて聖書のお話しですが、ある時、イエス様が漁師である弟子ペトロに、湖に網を降ろして漁をしてみなさい、とおっしゃいました。ペトロは答えました、「先生、わたしたちは、夜通し苦労しましたが何もとれませんでした」。ペトロはひそかに考えたのです。イエス様は漁師ではない、この湖のことについてはわたしの方がよく知っている。プロのわたしが一晩中、一所懸命働いて魚が捕れなかったのだ。まして今は漁に不向きな時間だ。魚が捕れるわけはないだろう。
そうです、初めにお話ししたわたしはペトロと同じ考え方をしていたのです。イエス様の力にも限度がある。制限がある、と。
でもそうではないですね。イエス様のお言葉だから、と網を降ろしてみたペトロは、捕れた魚の多さに驚きました。網が破れそうになるほどでしたから。
イエス様は世界をお造りになり、自然も歴史もわたしたちの命も支配なさる神様です。わたしの方がイエス様よりよく知っている、これはわたしの分野だ、それは思い上がりに過ぎません。イエス様は、プロというのは変ですが、信頼できる、人生の、命のプロであるお方です。