お元気ですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
新約聖書ヘブライ人への手紙にこんな言葉があります。
「信仰によって、わたしたちは、この世界が神の言葉によって創造され、従って見えるものは、目に見えているものからできたのではないことが分かるのです」
「創造か進化か」というテーマはキリスト教と科学の一大テーマです。果たしてこの宇宙は神の創造によるものなのか、それとも偶然の進化の結果なのか、今でも激論が交わされています。聖書にあまりなじみのない人にとっては、こういうテーマそのものがばかばかしいと感じられるかもしれません。
その議論のことはさておくとして、ヘブライ人への手紙には、信仰によってこの世界が神の言葉によって創造されたことがわかるのだと述べられています。ここで大切なことは、いったい何を信仰によって受け止めたのかということです。それはこの世界と神との深いかかわりについての理解です。それはただ単にこの世界はその存在の起源を神に負っているということだけに留まりません。世界は神によって存在し、神によって支えられ、その同じ神によって世界に救いが与えられるという希望をも含んでいるのです。
神が天地万物の造り主であると信じる心は、神が天地万物の救い主であるという希望を信じる心でもあるのです。
きょうのみ言葉・・・「信仰によって、わたしたちは、この世界が神の言葉によって創造され、従って見えるものは、目に見えているものからできたのではないことが分かるのです」ヘブライ人への手紙11章3節