鈴木牧雄（湘南恩寵教会牧師）

メッセージ： 神と富とに仕えることはできない

　いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。マタイによる福音書6章24節です。

　「だれも、二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」

　二人の主人がいて違うことを言われた場合、一方に従いもう一方に背くことになります。イスラエルの言葉では、それを「一方を憎んで他方を愛する」と言い表します。ですから、決して、主イエスが富を罪悪視して、神を愛し富はすべて捨てなさいと命令されたわけではありません。

　ただ、私たちの罪ある弱い心で富の前に立つと誘惑にかられるということを私たちはよく知っています。そしてそのような時、神の語る真理と私たちの心がささやく思いが、激しくぶつかり合います。いわゆる良心の呵責です。ところが、こういう時の私たちの心はとても賢く、良心の呵責をうまく処理して、ある時は神の真理に、しかしある時は富の誘惑になびいてしまうのではないでしょうか。
　しかしそれでは、賢いどころか人間が分裂してしまいます。主イエスはそのような私たちに、「何よりもまず神の真理に生きるという生き方の筋を一本通しなさい。その時初めて、富に誘惑されなくなる。そして富を有意義に用いて、心から楽しむこともできるようになる」。そうお教えくださっているのです。

コントローラ