ごきげんいかがですか。羽生栄光教会の村田寿和です。
ヨハネによる福音書の21章には、一度読んだら忘れられない美しい場面が記されています。復活されたイエス様がペトロに、「わたしを愛しているか」と三度問われた場面です。イエス様が十字架に渡される前の夜、ペトロはわが身かわいさに、イエス様との関係を三度否定しました。そのペトロの罪を覆うかのように、復活された主イエスは、ペトロに三度「ヨハネの子シモン、この人たち以上にわたしを愛しているか」と問われたのです。その問いに対してペトロは、「はい、主よ、わたしがあなたを愛していることは、あなたがご存知です」と答えました。あなたへの愛の確かさ、それはわたしよりもあなたが知っておられるとペトロは答えたのです。これを聞いてイエス様は「わたしの羊の世話をしなさい」と仰せになりました。ペトロのイエス様への愛は、イエス様を信じる者たちへの奉仕によって表されるのです。
また、ヨハネの手紙一の5章にも、次のように記されています。「『神を愛している』と言いながら兄弟を憎む者がいれば、それは偽り者です。目に見える兄弟を愛さない者は、目に見えない神を愛することはできません。神を愛する人は、兄弟をも愛すべきです。これが、神から受けた掟です。」
神様への愛は、抽象的なものではありません。兄弟姉妹への愛、隣人への愛として、具体的に表されるのです。