おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第80編19節の言葉です。
「わたしたちはあなたを離れません。 命を得させ、御名を呼ばせてください。」
むかし、イエス・キリストに失望した人々がイエスのもとから離れていったとき、イエスは弟子たちにこう言われました。
「あなたがたも離れて行きたいか」
弟子のペトロが答えます。
「主よ、わたしたちはだれのところへ行きましょうか。あなたは永遠の命の言葉を持っておられます。」
きょうの詩編の言葉はこのペトロの言葉を思い起こさせます。この詩編の作者は民族の存亡にかかわるような苦い体験の中に生きています。かつてエジプトの国から解放され、栄華を極めたにもかかわらず、今や見るべき姿もないほどになっている自分たちの民族の姿です。
神がいるならなぜ自分たちをこんな苦しい目にあわせるのだろうか。神はほんとうにいるのだろうか。そんな疑いに満ちた思いが心の中をよぎっていきそうです。
そんな中にあっても詩編の作者の心は動きません。
「わたしたちはあなたを離れません。 命を得させ、御名を呼ばせてください。」
聖書の神を離れては、まことの命も幸せもないのです。今や神はキリストを通して命も幸せももっと身近なものとしてくださったのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。