おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第116編1節2節の言葉です。
「わたしは主を愛する。 主は嘆き祈る声を聞き わたしに耳を傾けてくださる。 生涯、わたしは主を呼ぼう」
この詩編は「わたしは主を愛する」という力強い言葉で始まります。というのも、この詩編の作者は死の綱が絡みつくような体験の中で、神の憐みと正義とを身をもって感じ取ることができたからです。
もし、苦しみからの解放という体験がなければ、この詩編の作者は神を信じなかったでしょうか。そうではないでしょう。なぜなら、この詩編の作者は幼いときから聖書の神を信じていたからです。その生活の一歩一歩は、いつも神と共にあり、ことあるごとに神の御名を思いだし、呼び求めていたのです。そうであればこそ、死に瀕するような苦しみから解放されたとき、神の慈しみと憐みとを真っ先に感じることができたのです。この詩編の作者は試練の時を通して、自分が持ちつづけてきた信仰が確かのものであることを、ますます確信するようになったのです。残された生涯も神の御名を呼び求め、神と共に歩もうと決意しています。
それは自分のためばかりではありません。同じ確信を抱いて歩む仲間たちが、試練にあってもくじけてしまわないためです。そのためにも神の深い愛をたたえながら生きる決意なのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。