8月は、大海原に出かけていくという夏らしい素敵な絵本。
山あいの湖のほとりに住むクララという女の子のお父さんは、お客さんの荷物を運ぶボート漕ぎの渡し守。クララは、初めて向こう岸まで自分でボートを漕いで大感激。「わくわくする人生を送りたい」と言います。そして、ついに友達と「かごボート」を作り、ある夏の日、旅を始めます。「川下りって本当に楽しい!」クララは、海にたどりついたけれど、あまりの大海原に漕ぐのをやめてしまいました。「人生は旅。もっともっと遠くへ行けば、何かがある、魂を揺さぶるものに出会ってみたい」とクララは思うのですが・・・。でもそれは間違いだったのです。最後の船乗りとクララの対話にこの物語の作者のメッセージが込められているようです。
私たちも同じですね。あそこに、ここに、と的外れな(罪深い)生き方をしてしまって、魂を揺さぶるものになかなか出会えないのです。心の居場所、自分の居場所はいったいどこにあるのでしょうか?
この絵本の扉にアウグスティヌスの言葉が記されています。有名な著書「告白」の中にある言葉です。「あなたは、わたしたちをあなたに向けて創られ、わたしたちの心は、あなたのうちに休むまで、安らうことはない」。言葉を変えていうと「神様の創られた空白」が人間にはあるのです。その空白は、「恋人」も「お金」も「仕事」も「遊び」も何を持ってきても埋めることは出来ないのです。神様だけが埋めることのできる空白なのです。人間、一人ひとりの本当に喜ばしい心の居場所、それは神様のところです。私たちには、本当のふるさとがあるのです。
「彼らは更にまさった故郷、すなわち天の故郷を熱望していたのです。だから、神は、彼らの神と呼ばれることを恥となさいません。神は、彼らのために都を準備されていたからです。(ヘブライ11:16)。
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