いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。マタイによる福音書5章13節からです。
「あなたがたは地の塩である。あなたがたは世の光である。」
よく、この世は汚れているから、虚しい俗世間からはなるべく離れて聖い生活を送るべきだ、と考える人がいます。しかし、それはキリストのお考えとは違います。もちろん、汚れた俗世間にどっぷり浸ってはなりません。綱渡りのようですが、逃げず浸らずどちらに陥ることなく、地の塩・世の光として生きていく。これが、クリスチャンの生き方です。
それにしても、なぜこのような生き方をするのでしょうか。それは、キリストの救いが、内面的に罪を赦し、汚れを清め、弱さを受け入れてくださるだけのものはないからです。キリストは私たちがこの世の人間社会の中に地の塩として混じり込み、世の光として生きていけるようにまでしてくださるのです。
だれも、虚しく汚れたこの世に対抗できるほど強くはないかもしれません。しかし、だからこそ、内面的な罪が赦されるだけでなく、実際にこの世で生かされなければ、本当には救われないのではないでしょうか。キリストは、私たちに、地の塩・世の光としてこの世で生きるという尊い使命を果たさせてくださり、この世で人間として豊かに生かしてくださいます。これが、キリストの救いであります。