木村香（川越教会牧師）

メッセージ： 人生の目当て

　いかがお過ごしでしょうか。川越教会の木村です。

　将来を考えます。若い人は将来何になるか、わたしのような団塊の世代は、後何年仕事を続けられるか、老後をどうするか、など。
　それらの考え、願いの根底には、長生きしたい、ということがあるのではないでしょうか。何歳まで生きられるか。それは全ての人が知りたいことですが、知ることのできないものです。神様のみが御存知のことであって、わたしたちには隠されています。しかし、少しでも長生きして自分のしたいことをし遂げたい。仕事のきりをつけたい。病気の方は早く治したい。人生を有意義に過ごしたい。それは共通の思いではないでしょうか。
　もう一歩踏み込んで、長生きを望む理由は何でしょうか。生活の安定、経済的な安定のためですか。しかしそれがいつも自分のためにとどまっているのなら、実は不安定の要因になるのです。相対的なものだからです。あの人とわたし、とか、わたしの中でももっと欲しくなる･･･。いつまでも満たされることがないからです。

　人生の目的、長生きの、あるいは今日を生きる、目的は自分自身にあってはなりません。

　旧約聖書、詩編119編17節（口語訳）に「あなたのしもべを豊かにあしらって、生きながらえさせ、み言葉を守らせてください」とあります。詩編は神の民イスラエルの祈り、讃美です。お読みしたところは長生きに中心があるのではありません。御言葉を守ることです。「御言葉」はもちろん神様の御言葉、御心です。御言葉を守り、これに従って歩むことこそがわたしたちの人生の目的だ、と告白しています。そしてわたしもそのとおりだと信じています。

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