お元気ですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
新約聖書ヤコブの手紙にこんな言葉があります。
「わたしの愛する兄弟たち、よくわきまえていなさい。だれでも、聞くのに早く、話すのに遅く、また怒るのに遅いようにしなさい。人の怒りは神の義を実現しないからです。」(1:19-20)
日本語に「義憤」という言葉があります。正しいことが行われないことを憤ることを指して義憤といいます。それは正義のための怒りですから、正しい怒りといっていいでしょう。しかし、人の正義というのは自分中心であることがしばしばです。戦争を一つ例に挙げてもそうです。お互いの言い分を聞けば、正義のための戦争ではない戦争というのはありえないからです。そういう人の怒りは残念ながら神の義を実現しないのです。いえ、個人のレベルでも事情は同じです。人が怒るのは自分が正しく、相手が間違いを認めないからです。しかし、自分の正しさを押し通せばどこまで行っても平行線です。
ヤコブの手紙は言っています。「だから、あらゆる汚れやあふれるほどの悪を素直に捨て去り、心に植え付けられた御言葉を受け入れなさい」
一歩下がって神の言葉に素直に耳を傾けるときに、間違った怒りから解放されて正しく生きることができるのです。
きょうのみ言葉・・・「だから、あらゆる汚れやあふれるほどの悪を素直に捨て去り、心に植え付けられた御言葉を受け入れなさい。この御言葉は、あなたがたの魂を救うことができます。」
ヤコブの手紙1章21節