あさのことば 2007年8月24日(金)放送     あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

塩田明子(恵泉女学園大学教授)

塩田明子(恵泉女学園大学教授)

メッセージ: 見えない教会と見える教会

 いかがおすごしでしょうか。塩田明子です。今日が私の最後のメッセージです。

 クリスチャンといえばキリスト教会という人は多いと思います。クリスチャンの集まるところだから、いい人たちの集まりだろうと期待されもします。私は、赤ちゃんの時から連れられて行ってた所ですから、教会は自分の家の次に家みたいなところです。

 とはいっても、教会がいつも理想郷というのではありません。10人、いや100人もの人が集まれば、神様を中心に正しいことだけが行われ、教会のメンバーはいつもつつましく、お互いに助けあえるというのは、ちょっとないです。終わりの日には、イザヤ書にあるように、「牛も熊も」「乳飲み子も毒蛇も」共に生きるような世界になるのかもしれません。でも、今はまだ、それは夢です。

 天国は人の心の中にあっても現実にはない、だから教会のことで悩むことはないという人もいます。そんな時心に浮かんでくるのは「教会は天国の先取りである、ひな形である」という、何度となく牧師さんから聞いたことばです。天国は人の心の世界にだけあるだけではない。キリストが2000年前にこの世に来られた時から、「夜は更け、日は近づいて」いるのです。たとえ闇の世界に住んでいるとしても、光の中を歩むように歩みたい。神様から送られた「光の武具」を身につけて。ひとかけらでも「天国」の有様を写すことができたら、クリスチャンとしてこんなに嬉しいことはないでしょう。

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