鈴木牧雄（湘南恩寵教会牧師）

メッセージ： あなたがたは幸いだ

　いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。
今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。マタイによる福音書5章2節です。

　　「心の貧しい人々は、幸いである。
　　　　　天の国はその人たちのものである。」

　これはイエス・キリストの山上の説教の最初の言葉ですが、もっと気持ちを込めて訳すなら、こうなります。
　　「実に幸いだ。心の貧しい者たちよ、
　　　　　天の国はあなたたちのものだ。」
このように最初から、「あなたがたは幸いだ、救われています」と言い切られています。「心を貧しくするなら幸いになれますよ」と、幸いになるための条件や秘訣が語られたのではありません。実はここに、キリストの宗教の最大の特徴があり、救いがあります。
　宗教というと、救いの条件や秘訣が示され、「宗教的精進に励みなさい」と戒めが命じられるものと思われがちです。しかし、キリスト教は違います。「よく、心を貧しく自分を低くして私の言葉を聞きに来てくれた。ありがとう。あなたがたは本当に幸いだ。すでに救われている。だから、その救いと幸いを知って、とにかく新しいスタートを一緒に切ろう」と呼びかけてくださっているのが、イエス・キリストであられます。実に、愛に満ち満ちているのではないでしょうか。

　イエス・キリストは、ご自分から私たちに近づき、とにかく一緒に歩み始めてくださるお方です。だから、キリストの御言葉に真剣に耳を傾けるなら、すでに救われたも同然なのです。

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