ご機嫌いかがですか。東川口教会の櫻井です。
あるときエルサレムの神殿に夫を亡くした一人の婦人がやって来て、そこにあった賽銭箱にお金をいれました。神殿ではたくさんの人がやって来て、同じようにお金を賽銭箱に入れていました。ところがその風景を遠くから見守っていたイエス様は、「あの婦人は誰よりもたくさんのお金を入れた」と言って彼女を褒め称えたのです。彼女が入れたお金は現在で言えば50円玉二枚ぐらいの僅かな金額でした。しかし、イエス様は「他の人は有り余っている中から、その一部を入れたが、彼女は持って入るものの全部をささげた」と説明されたのです。
当時、夫を失った女性は一人では働く場所もなく、社会的にもとっても弱い立場にありました。ところが、彼女はそんな不安定な生活をしていたのに、持っているお金を全部神様に献げてしまったと言うのです。
このお話しは神様に献げるべきお金の額について教えているのではありせん。どうしてその婦人は持っているものすべてを神様に献げることができたのでしょうか。「神様がきっと助けてくださる。神様がいれば大丈夫」、彼女はそう信じることができたからです。ですから彼女の献げた50円玉二枚には、彼女の神様に対する豊かな信頼が隠されていたと考えることができるのです。
聖書の言葉
「皆は有り余る中から入れたが、この人は、乏しい中から自分の持っている物をすべて、生活費を全部入れたからである。」マルコによる福音書12章44節です。