川杉安美（綱島教会牧師）

メッセージ： 新しくなる

　ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。

　イエス様の弟子であったペトロは、実はもともとの名はシモンでした。ペトロというのは、イエス様がシモンにつけたあだ名です。あだ名というのは、辞書でみると、その人の特徴などによって、実名のほかにつけた名、とあります。では、ペトロはどんな特徴をもった人だったのでしょう。

　聖書を読んでみると、おそらくみんなの意見はだいたい一致すると思います。ペトロの特徴と言えば、たとえば単純、おっちょこちょい、軽率、よく考えないで行動する、失敗が多い、そんなところでしょうか。一つ例を上げると、ペトロは、たとえ他のみんながイエス様を見捨てても、自分だけは見捨てない、死んでもついていく、そのように言いました。

　しかし、いざとなったら三回も、しかも誓ってまで、「イエス様のことは知らない」と言ってしまったのです。そういうふうなシモンに、イエス様はペトロとあだ名をつけたのです。その意味は、「岩」、堅い岩、です。これは、ペトロの特徴を見抜いてイエス様が付けたあだ名ではありません。

　ペトロの特徴は、正反対でした。イエス様は、おっちょこちょいで、軽率で、失敗の多いシモンが、これからはペトロ、堅い岩になっていく、イエス様と共に歩む中で、そのように変えられていく、そういう意味で「岩」というあだ名をつけられたのではないでしょうか。イエス様がそのシモンを、ペトロ「岩」にしていく、そういうことだったのでしょう。イエス様と共に歩むとき、新しい人、新しい人生になる、ということなのではないでしょうか。

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