おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第119編154節の言葉です。
「わたしに代わって争い、わたしを贖い 仰せによって命を得させてください。」
この詩編119編の20番目の段落には、「命を得させてください」という言葉が3度繰り返されます。この詩編の作者が置かれている緊迫した状況を想像することができます。「わたしの苦しみを顧みて助け出してください」という祈りで始まり、自分を「迫害する者、苦しめる者は多い」と述べます。
しかし、この詩編の作者は決して絶望の淵から祈っているわけではありません。神の律法を忘れたことが決してないと自覚しています。神の命令を心から愛する者であると自信があります。神に逆らって迫害する者、苦しめる者こそ、自分が絶望的であることを自覚すべきなのです。なぜなら、神の掟を尋ね求めもせず、神の定めから遠く離れているからです。
もちろん、この詩編の作者は自分が完璧な人間だとは思っていないでしょう。誰も完璧な者などいないのです。完璧ではないからこそ、神の言葉を心に留め、神の教えを愛する心が必要なのです。そう自覚してこの詩編の作者は生きてきたのです。そのように生きる者にこそ神は命を得させてくださるのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように