詩編のことばとこころ 2006年5月14日(日)放送

山下正雄 (ラジオ牧師)

山下正雄 (ラジオ牧師)

メッセージ: 「夜明けに先立ち」(詩編119:147)

 おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。

 今朝は旧約聖書詩編の第119編147節の言葉です。

 「夜明けに先立ち、助けを求めて叫び 御言葉を待ち望みます。」  「明けない夜はない」という言葉があります。悲しみや苦しみの中にある人を励ます言葉です。どんな夜にも朝が来るように、どんな苦しみにも解放のときがあるのです。

 この詩編の作者は悪だくみをもって近づく者たちに苦しめられています。その苦しみで夜も眠れないこともあるでしょう。朝が訪れても鬱々と思い悩むこともあるでしょう。けれども、この詩編の作者は決して孤独なのではありません。たとえ一人であったとしても、神に祈るすべを知っているのです。夜が明けるのに先立って神に助けを求めて祈っているのです。祈りながら、神の言葉を待ち望んでいるのです。

 そうして祈りながら悟ったことがありました。それは自分を迫害する者たちは神の律法から遠く離れているのに対して、神は自分の近くにいてくださっているということです。神は目に見えません。神は手で触れることもできません。しかし、祈るとき、近くに感じることができるのです。祈りとともに朝を迎え、祈りとともに神を身近に実感し、平安のうちに夜明けを迎えているのです。

 それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。

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