おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第119編83節の言葉です。
「わたしは煙にすすけた革袋のようになっても あなたの掟を決して忘れません。」
「煙にすすけた革袋」という表現にはとても興味を惹かれます。アンティークな革袋というならまだしも、長い間使われず、放置された革袋はだんだん硬くなってしまいます。知らず知らずのうちにほこりをかぶり、どことなくすすけてきてしまいます。壁に吊り下げておいても装飾品としての見栄えもありません。
もし人がそんな煙にすすけた革袋のようになってしまったとしたら、いったいどうなってしまうのでしょう。捨てられるのを待つだけの、とても耐えられない心境になってしまうに違いありません。
そもそも、この詩編の作者はどんなとき、煙にすすけた革袋のようになるかもしれないとの思いが心をよぎったのでしょうか。それは、長いあいだにわたって迫害され、人からは捨てられてしまったような時のことでした。目も衰え、自分の生き長らえる日数さえも気になるような状況です。
しかし、そんな中でもこの詩編の作者の心は動かされません。
「わたしは煙にすすけた革袋のようになっても あなたの掟を決して忘れません。」
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。