いかがお過ごしでしょうか。東京教会の今井献です。
ヨハネ福音書13章には、この世から天の父のもとに帰る時がきたことを悟ったイエス様が、弟子たちをこの上なく愛し抜いたと記されています。
イエス様は何をなさったのでしょうか。自分でたらいに水をくんで来て、弟子たち一人ひとりの足を洗っては、腰にまとった手ぬぐいで拭きはじめられました。ペテロはびっくりして、「わたしの足など、決して洗わないでください」と言って断わりました。イエス様は、それほどまでに御自分を卑しくして、神と人に仕え、罪人の救い主となられました。その極みが十字架の死でした。
この弟子たちの中に裏切り者のユダがいました。聖書は、既に悪魔は、ユダにイエスを裏切る考えを抱かせていた、と書いています。このユダの足も、イエス様は同じように洗い、手ぬぐいでお拭きになったのです。驚きです。これは、ユダをも弟子の一人として愛したイエス様の姿であり、ロマ書12章21節に「悪に負けることなく、善をもって悪に勝ちなさい」とあるとおりのことをなさったのです。
ユダは、どのような思いで自分の足を洗うイエス様を眺めていたのでしょうか。もしかしたら、苦々しく思っていたかも知れません。この後、ユダは主イエスをユダヤ当局に売り渡すため、イエス様の目の前で、夜の闇の中に走っていきました。
イエス様は不思議な方です。この方の前では、だれも自分の考えていること、心の中のことを隠しておくことが出来ません。この方がすべてを知った上でなおユダの足を洗ったように、わたしたちを救うことを願っておられます。どうかイエス様を信じてください。