お元気ですか。新座志木教会の弓矢健児です。
以前「白バラの祈り―ゾフィー・ショル、最後の日々―」という映画を見ました。「白バラ」とは、第2次世界対戦中、ナチスが支配するドイツで、「戦争反対」と「ヒトラー打倒」を訴えて活動した大学生のグループです。
その「白バラ」のメンバーの紅一点がゾフィー・ショルという女性です。彼女は同じ「白バラ」のメンバーである兄と、戦争に反対し、ヒトラーに反対するビラを大学校内で密かに配布します。しかし、途中で見つかり、彼女たちは秘密警察に逮捕され、わずか5日後にギロチンで処刑されてしまったのです。
逮捕された時、ゾフィーはまだ21歳の学生でした。しかし、彼女の心は秘密警察による厳しい尋問にも関わらず、最後までナチスに屈することはありませんでした。誰もがナチスの独裁政治に身をすくめ、口を閉ざしていた時代、彼女にそのような勇気を与えたものは何だったのでしょうか。
結論から言うならば、それは信仰です。彼女は決して特別な女性ではありません。弱さや不安を抱えた普通の学生でした。しかし、彼女は信仰に支えられて「良心の自由」を最後まで守り通したのです。
イエス・キリストはマタイによる福音書10章28節で「体を殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな」とおっしゃいました。わたしたちの魂は、良心は神から与えられています。だからこそ「良心の自由」を守ること。そこに人間の尊厳があるのです。