おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第37編の言葉です。
「無垢であろうと努め、まっすぐに見ようとせよ。 平和な人には未来がある」
8月は日本の国にとって「戦争と平和」を深く思う月です。たとえ年に一度であっても、「戦争と平和」について思い巡らせることはとても大切なことです。
きょう取り上げる詩編は悪人が何故栄えるのかという人生の深い謎を扱っています。悪人が幅を利かす世界…それは聖書の時代も今もそんなに変わっていないかも知れまん。横暴を極めた者が、野生の木のように勢いよくはびこるのをみると、力こそすべてであるような錯覚に陥ってしまいます。悪には多少の悪で報いることもまた許されるようなねじれた気持ちになってしまいがちです。暴力には暴力で、悪には悪で対抗し始めれば、たちまち世界は混沌の底に陥ってしまいます。
この詩編の作者は、たとえどんなに悪が世に栄え、暴力が横行したとしても、神を信頼して正しく真っ直ぐに生きるようにと勧めます。そうでなければ、真の平和は決して訪れないからです。人が神への信頼を失い、悪と力に身を委ねる分だけ、平和が後ろへ退いてしまうのです。
「平和な人には未来がある」とこの詩編の作者は断言します。前途に希望のある世界には、平和が必要です。イエス・キリストはおっしゃいました。「平和を創り出す人は幸いである」
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。