おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第62編の言葉です。
「暴力に依存するな。 搾取を空しく誇るな。 力が力を生むことに心を奪われるな」
話し合いが決裂し、最後は力に訴える…これは人間が繰り返し行ってきたことがらです。力さえあれば、意のままに相手をねじ伏せることができるので、こぞって力蓄えることに熱狂するのが人間です。力は正しく制御されなければ暴力になります。しかし、暴力によって自分の望む結果が得られれば、いつしか、暴力をふるうことにも無感覚になってきます。
しかし、暴力のむなしさを知っているのも人間です。暴力は暴力を生むだけだからです。
「暴力に依存するな。 搾取を空しく誇るな。 力が力を生むことに心を奪われるな」
この詩編の作者は沈黙して神に向い、「神にわたしの救いはある」と確信した時に、暴力のむなしさを一層深く悟ったのです。神にのみ自分の救いがかかっていると信じながらも、なお暴力に救いを見出そうとするならば、その信仰はねじれています。
この世の中が暴力によって支配されないように、力が力を生むことに心を奪われないように、暴力が救いをもたらすと錯覚しないように、この詩編の作者と共に繰り返しましょう。
「暴力に依存するな。 搾取を空しく誇るな。 力が力を生むことに心を奪われるな」
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。