こんなお話を聞いたことがあります。
チョークトークと言って絵を描きながらお話をする宣教師からお聞きしました。大へん漫画的なコミカルな情景です。御想像下さい。
穀物の種が泥んこの土の中に埋められました。その一粒が、「ワーッ、暗いよ−。冷たいよ−。泥んこの中で何も見えないよ−。ご主人さま−」朝から晩まで叫び続けましたが御主人さまは何処へ行ったのか来てくれません。その中に叫ぶのも疲れ、疲れ切って眠ってしまいました。そして夢を見ました。フカフカの緑のじゅうたんの上で眠っている夢です。その一粒の穀物の種は死んでしまいましたが、その中に生命を宿していたのです。やがて芽が出て、まわりに蒔かれた種と一緒に美しい緑色の苗に成長し、田圃に植えられ立派な稲に育ち、秋になると穂をもたげて皆に喜ばれました。
これは有名な「一粒の麦」の譬え話でよく話されますが「一粒の籾米」版ですね。
イエスさまが5つのパンと2匹の魚で5千人に食べ物を与えたり、病人を癒したり、死人を生き返らすという奇跡をなさった後、エルサレムに入って来られた時に、背後にイエスを殺そうと企んでいる者たちが迫っている時、御自分の死を予知しておられ、このように言われたのです。「人の子(イエスさまのことです)が栄光を受ける時が来た。はっきり言っておく。一粒の麦は地に落ちて死ななければ一粒のままである。だが、死ねば多くの実を結ぶ・・・」(ヨハネによる福音書12:24)
まことにイエスさまは多くの罪人のために犠牲として十字架につけられましたが、犠牲となって下さったイエスさまを信じる者はすべて一人も滅びないで永遠の生命を得る約束をして下さいました。これはヨハネによる福音書3章16節の有名なことばです。