お元気ですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
あるとき、イエス・キリストはこんなことをおっしゃいました。
「人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである。」
この言葉は、イエス・キリストの使命をもっともよく表している言葉です。キリストがやってこられたのは、「仕えられるためではなく仕えるため」だとおっしゃいます。
人に仕えてもらうことは、人間にとって優越感を味わえる瞬間です。そして、仕えてもらう快感は、ややもすると人を支配しようとする欲望に発展します。人間の罪深い世界は、人が人の上に立とうとする野望のために混乱しきっています。大きな権力闘争も、小さな隣人同士の小競り合いも、人を支配し、人の上に立とうとする人間の飽くなき欲望から出てくることです。
しかし、イエス・キリストは欲深い人間とは逆の道を歩まれました。とことん隣人のために仕え尽くしたのです。ついにはご自分の命さえ差し出して、救いのために人々に徹底してお仕えになりました。
キリスト教を信じるということは、このイエス・キリストによってまことの命を受け取ることです。そして、キリストに倣って、互いに仕えあうことです。
きょうのみ言葉・・・「人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである。」マルコによる福音書10章45節